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在留資格「文化活動」

概要

収入を伴わない学術・芸術活動、または日本特有の文化・技芸の研究や専門家の指導を受ける活動が対象です。典型例は以下の通りです。

  • 茶道・華道・柔道・空手・囲碁・将棋・日本舞踊・陶芸などを専門家に師事して修得する外国人
  • 大学等に所属せず無報酬で行う研究者・芸術家(俳句、日本画等)
  • 外国の大学教授等が無給で日本の研究機関で研究する場合

「収入を伴わない」が核心です。報酬を得る芸術活動は「芸術」、興行的な公演は「興行」、大学での研究・教育は「教授」「研究」に振り分けられるため、資格該当性の切り分けが最初の判断ポイントになります。

在留期間

3年・1年・6月・3月。初回は1年以下が通例です。

主な立証資料

  • 活動内容・期間・地位・報酬の有無を明らかにする文書(受入機関の受入承諾書、師事する専門家の指導承諾書など)
  • 日本文化の修得の場合:指導者の経歴書(その分野での実績・指導歴)
  • 経費支弁能力の立証(無収入が前提のため必須):本人の預金残高証明、奨学金給付証明、経費支弁者の課税証明・支弁理由書など

実務上の注意点

滞在費立証が審査の中心になります。活動期間全体をカバーできる資力を示せないと不許可リスクが高い分野です。資格外活動許可を取れば週28時間以内のアルバイトは可能ですが、申請時点で就労前提の計画を出すと本末転倒と見られます。師事型の場合、指導者側の実績立証が弱いケース(道場・教室の規模が小さい等)では、指導歴・門下生の実績・メディア掲載等で補強する構成が有効です。

特定活動(医療滞在)

制度の全体構造

「医療滞在ビザ」は独立した在留資格ではなく、告示特定活動の一種で、患者本人が特定活動25号、付添人が26号に該当します。実務では**「査証(ビザ)レベル」と「在留資格レベル」の二層構造**を押さえることが重要です。 

医療滞在査証の対象は、日本の医療機関の指示による全ての行為(人間ドック、健康診断、検診、歯科治療、温泉湯治を含む療養等)を受ける目的で訪日する外国人患者等とその同伴者です。査証レベルでは検診・湯治まで広く対象になりますが、在留資格認定証明書(COE)が必要となる長期滞在の告示特定活動25号は、病院・診療所への入院とその前後の継続医療が対象で、入院を伴わない場合は認められません。

 

滞在期間による手続の分岐

滞在予定 手続
90日以内 短期滞在査証で対応(COE不要)
90日超・入院前提 COE取得 → 特定活動25号
90日超・入院なし COEは取得できない 

滞在期間は病態等を踏まえ決定され最大1年まで。入院前提で90日を超える場合は、入院先医療機関の職員または日本居住の親族を通じてCOEを取得する必要があります。

数次査証:受入医療機関が必要と判断した場合、1回の滞在が90日以内であれば有効期間最大3年の数次査証を申請でき、医師による治療予定表の提出が必要です。継続的な通院治療(定期検診・透析等)のパターンで有効です。

在留期間の運用実態としては、6ヶ月の許可が多く、継続治療中の更新で1年が下りるケースもあるようです。 

身元保証機関

査証申請には、登録された国際医療交流コーディネーターまたは旅行会社等の身元保証が必須です。登録窓口は2系統あります。 

  • 旅行会社系:観光庁登録。要件は、旅行業法上の旅行会社であること、過去1年間の継続した外国人患者受入実績、国内医療機関との提携、必要な言語能力を持つ職員の配置体制、緊急時対応体制など MLIT
  • 医療コーディネーター系:経産省登録(窓口は委託先のMedical Excellence JAPAN。コロナ期の実績要件緩和措置は令和5年に廃止済み) METI

登録機関リストは外務省HPで公開されています。行政書士業務としては、身元保証機関の登録申請支援そのものも受任対象になり得ます(旅行業登録との組み合わせ)。

申請取次の位置づけ

ここは行政書士として重要な点です。身元保証機関の職員はCOE交付申請の代理人にはなれませんが、届出済み行政書士が申請者(外国人患者)または代理人(医療機関職員・本邦居住親族)に代わって申請取次を行うことは可能です。つまり医療機関・身元保証機関双方にとって、取次行政書士の関与が実務上の受け皿になります。 

COE申請の主な必要書類

  • 申請書、写真、返信用封筒
  • 外国人患者受入れに係る証明書(医療機関発行。病名・治療内容・入院治療の予定期間・必要経費見込額を記載) 
  • 入院先病院等に関する資料(様式) 
  • 経費支弁能力の立証資料(預金残高証明等)
  • 身元保証機関による身元保証書・受診等予定証明書

付添人(26号)の要件

  • 親族関係は不問。ただし親族でない場合は関係性の立証が求められる 
  • 入院中の身の回りの世話、送迎、付き添いが可能な活動範囲で、報酬を得る活動は一切不可(付き添い自体への報酬も不可)
  • 患者と同様に滞在費支弁能力が必要
  • 同伴者の氏名等は身元保証書に明記する必要があり、誰を同伴者とするかは身元保証機関が患者と協議して決定
  •  

費用面の重要注意点

国民健康保険には加入できないため、医療費は全額自己負担です。高額治療(がん治療・移植等)では数百万〜数千万円規模になるため、経費支弁立証は預金残高証明だけでなく、医療機関への前払い・デポジット証明を組み合わせる構成が審査上有効です。

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